天皇賞(春)の見解

古馬シャケトラの故障により、天皇賞登録馬が寂しくなってしまいました。
しかも14頭中重賞勝馬7頭で、かつ、最多重賞勝ち数が最高でも2勝というレベルです。そして極めつけがGⅠ勝利馬がフィエールマン1頭という内容です。

正直、平成最後の天皇賞としては、何か寂しさを感じさせるものがあります。

さて、有力馬をざっと見まわしてみると、菊花賞馬のフィエールマンを筆頭に、ダイヤモンドS(GⅢ)1着のユーキャンスマイル、日経新春杯(GⅡ)1着のグローリーヴェイズ、日経賞(GⅡ)を見事逃げ切ったメイショウテッコン、なかなか勝ちきれない重賞勝ち無しのエタリオウの4歳勢が人気となりそうです。

古馬はというと、復調しつつあるクリンチャーやアジア共和国杯(GⅡ)1着のパフォーマープロミスまでが圏内といったところでしょうか。



今年の重賞を見てみると4歳勢に勢いを感じますので、天皇賞(春)も4歳勢で攻めてみようと思います。

まずは、フィエールマンです。体が弱くて休み休みレースをこなしています。それでも鉄砲が効きますので最有力でしょう。次はグローリーヴェイズ、メイショウテッコン、ユーキャンスマイルの前走Gレース勝ちの3頭ですが、前走からの斤量増が3~4kgあるため、軸としては選びづらいところです。

最後にエタリオウです。重賞未勝利ながらも菊花賞・日経賞と2着の実績を持っています。この馬が勝ちきれないのは、直線で他馬を抜こうとしないクセがあるそうです。陣営も馬具を工夫しながら対応していますが、前走の日経賞ではブリンカーを着用したばかりにスタート直後行きたがってしまって、レース前半で余計なスタミナを使ってしまったのが敗因でしょう。ですが、今回の調教では内側の馬をスーッと抜き去ってゆき、エタリオウの心境に変化が現れたようです。また本番では浅めのブリンカーに変更するとのことなので、期待を込めてエタリオウを軸といたします。




予想:馬連流し

【軸】
エタリオウ
【相手】
グローリーフェイズ
フィエールマン
ユーキャンスマイル
メイショウテッコン




京都・芝3200メートル(外回り)

スタート地点から3コーナーまでの距離が約400メートル。京都・芝3000メートルに比べると、3コーナーまでの距離が長いため、スタート後のポジション取りでゴチャつくことは少ない。2周目の3コーナー過ぎの下りからペースアップし、そのままゴールまで長く脚を使い続けることが要求される。京都の芝は移動柵がA~Dコースまで取れるため良好なコンディションが保たれて、終始インコースの良い状態が続きやすい。天皇賞(春)は、菊花賞よりも200メートル長く、古馬同士の対決なので、スタミナをより求められる。勝負どころからスピードを持続させる能力と、内を通ることのできる操縦性が勝敗を左右するケースも多い。





前年以降のビッグレースで好走していた馬が中心

過去10年の3着以内馬延べ30頭中18頭は、“前年以降のJRA・GⅠ”において3着以内に入った経験のある馬だった。該当馬の3着内率は40.0%に達しているうえ、2018年は3頭しかいなかった該当馬がそのまま1着から3着を占めた。まずは前年以降のビッグレースにおける実績をチェックすべきだろう。〔表1〕

〔表1〕“前年以降のJRA・GⅠ”において3着以内に入った経験の有無別成績(過去10年)
経験の有無 成績 勝率 連対率 3着内率
あり 7-7-4-27 15.6% 31.1% 40.0%
なし 3-3-6-120 2.3% 4.5% 9.1%





なお、“前年以降のJRA・GⅠ”において3着以内に入った経験がなかった馬のうち、前走が海外のレースを含む重賞、かつそのレースでの着順が2着以内だった馬は、3着内率27.0%とまずまずの数値を残しているものの、その他の馬は3着内率が2.1%にとどまっている。前年以降のビッグレースで上位争いに食い込んでいない馬を比較する際は、前走の条件や着順を素直に評価したいところだ。〔表2〕

〔表2〕“前年以降のJRA・GⅠ”において3着以内に入った経験がなかった馬の、前走の条件ならびに着順別成績(過去10年)
前走の条件ならびに着順 成績 勝率 連対率 3着内率
前走が重賞で2着以内 2-3-5-27 5.4% 13.5% 27.0%
前走が重賞以外のレース、
もしくは着順が3着以下
1-0-1-93 1.1% 1.1% 2.1%





7歳以上の馬は優勝例なし

過去10年の年齢別成績を調べると、9歳以上の馬は3着以内に入った例がなく、7歳と8歳の馬は優勝例がない。年齢の高い馬は評価を下げたい。〔表3〕

〔表3〕年齢別成績(過去10年)
年齢 成績 勝率 連対率 3着内率
4歳 3-1-5-36 6.7% 8.9% 20.0%
5歳 4-4-1-39 8.3% 16.7% 18.8%
6歳 3-3-2-27 8.6% 17.1% 22.9%
7歳 0-1-2-18 0% 4.8% 14.3%
8歳 0-1-0-16 0% 5.9% 5.9%
9歳 0-0-0-4 0% 0% 0%
10歳 0-0-0-6 0% 0% 0%
11歳 0-0-0-1 0% 0% 0%





ただし、“前年以降のJRA・GⅠ”において3着以内に入った経験がなかった馬の年齢別成績を調べると、7歳以上の馬に加え、4歳馬も全て3着以下に敗れている。〔表1〕で挙げた条件をクリアしていない場合は、7歳以上の馬だけでなく4歳馬も過信禁物と見るべきだろう。〔表4〕

〔表4〕“前年以降のJRA・GⅠ”において3着以内に入った経験がなかった馬の、年齢別成績(過去10年)
年齢 成績 勝率 連対率 3着内率
4歳 0-0-2-24 0% 0% 7.7%
5歳 1-3-1-33 2.6% 10.5% 13.2%
6歳 2-0-2-25 6.9% 6.9% 13.8%
7歳 0-0-1-15 0% 0% 6.3%
8歳 0-0-0-13 0% 0% 0%
9歳 0-0-0-3 0% 0% 0%
10歳 0-0-0-6 0% 0% 0%
11歳 0-0-0-1 0% 0% 0%





“乗り替わり”は強調できない

過去10年の3着以内馬延べ30頭中22頭は、前走の騎手が「今回と同じ騎手」だった。一方、「今回と異なる騎手」だった馬は3着内率10.5%とやや苦戦している。いわゆる“乗り替わり”で臨む馬は割り引きが必要だ。〔表5〕

〔表5〕前走の騎手別成績(過去10年)
前走の騎手 成績 勝率 連対率 3着内率
今回と同じ騎手 7-7-8-79 6.9% 13.9% 21.8%
今回と異なる騎手 3-3-2-68 3.9% 7.9% 10.5%





なお、“前年以降のJRA・GⅠ”において3着以内に入った経験がなかった馬のうち、前走の騎手が「今回と異なる騎手」だった馬は3着内率3.2%とさらに苦戦している。いわゆる“乗り替わり”で臨む馬が〔表1〕で挙げた条件をクリアしていない場合は、評価をさらに下げるべきかもしれない。〔表6〕

〔表6〕“前年以降のJRA・GⅠ”において3着以内に入った経験がなかった馬の、前走の騎手別成績(過去10年)
前走の騎手 成績 勝率 連対率 3着内率
今回と同じ騎手 1-3-6-60 1.4% 5.7% 14.3%
今回と異なる騎手 2-0-0-60 3.2% 3.2% 3.2%





内寄りの枠に入った馬は堅実

過去10年の枠番別成績を見ると、「1、2枠」の馬が3着内率30.0%と比較的優秀な成績を収めている。内枠がやや優勢なレースと言えるだろう。〔表7〕

〔表7〕枠番別成績(過去10年)
枠番 成績 勝率 連対率 3着内率
1枠 5-1-1-13 25.0% 30.0% 35.0%
2枠 1-2-2-15 5.0% 15.0% 25.0%
3枠 1-1-1-17 5.0% 10.0% 15.0%
4枠 1-0-2-17 5.0% 5.0% 15.0%
5枠 0-0-0-20 0% 0% 0%
6枠 2-2-2-14 10.0% 20.0% 30.0%
7枠 0-2-1-24 0% 7.4% 11.1%
8枠 0-2-1-27 0% 6.7% 10.0%
1、2枠 6-3-3-28 15.0% 22.5% 30.0%
3~8枠 4-7-7-119 2.9% 8.0% 13.1%





なお、枠番が「3から8枠」、かつ前走がJRAのレースだった馬のうち、そのレースでの上がり3ハロンタイム(推定)順位が「2位以下」だった馬は3着内率7.3%と苦戦している。3枠より外の枠に入った馬を比較する際は、前走の“末脚”に注目した方がよさそうだ。〔表8〕

〔表8〕枠番が「3から8枠」、かつ前走がJRAのレースだった馬の、そのレースの上がり3ハロンタイム(推定)順位別成績(過去10年)
前走の上がり3ハロンタイム(推定)
順位
成績 勝率 連対率 3着内率
1位 3-3-3-16 12.0% 24.0% 36.0%
2位以下 1-4-3-101 0.9% 4.6% 7.3%





前走の4コーナー通過順も重要

過去10年の優勝馬延べ10頭は、いずれも前走がJRAのレース、かつそのレースでの4コーナーの通過順が「7番手以内」だった。一方、「8番手以下」だった馬は3着内率9.4%と苦戦している。臨戦過程を比較する際は、前走での位置取りにも注目したい。〔表9〕

〔表9〕前走がJRAのレースだった馬の、そのレースの4コーナーの通過順別成績(過去10年)
前走の4コーナーの通過順 成績 勝率 連対率 3着内率
7番手以内 10-7-7-96 8.3% 14.2% 20.0%
8番手以下 0-3-2-48 0% 5.7% 9.4%