このレースを飛躍のきっかけとした馬も多い名物ハンデキャップ重賞

2017年の福島記念で自身2度目の重賞制覇を果たしたウインブライトは、次走の中山金杯で2着、続く中山記念で1着と、その後の重賞競走でも優勝を争った。ちなみに、2016年の優勝馬マルターズアポジーは2017年に重賞を2勝、2015年の優勝馬ヤマカツエースは翌年以降に重賞を3勝、2014年の優勝馬ミトラも2015年の金鯱賞を制しており、近年の勝ち馬はいずれも翌年以降の古馬中距離路線で主役級の活躍を見せている。今年の福島記念も、2019年の中距離戦線を展望する上で見逃せない一戦と言えそうだ。今回は新潟・芝2000メートルで行われた2011年を含む過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。




福島・芝2000メートル

4コーナーの奥にあるポケット(引き込み線)からスタート。スタート直後が緩やかな下りで、その後に上り坂がある。スタート地点から1コーナーまでの距離は約500メートルと長い。決勝線を過ぎたあたりから1コーナー、2コーナーにかけて緩やかに下っていき、向正面には約100メートルの上り坂がある。3コーナーから4コーナーにかけては平坦で、最後の直線は292メートル(Aコース使用時)。ゴール前には上り坂がある。前半の流れが速くなる傾向が強く、淀みのない流れで長く脚を使い続けることが要求される。スピードを持続する能力に優れた馬が好走しやすいコースだ。

5歳以上の馬は同年の年明け以降の戦績に注目

過去10年の出走馬の年齢別成績を調べると、「4歳以下」の馬が3着内率36.1%と優秀な成績を収めている。異なる世代の馬を比較する際は、若い馬を高く評価した方がよさそうだ。〔表1〕

〔表1〕年齢別成績(過去10年)
年齢 成績 勝率 連対率 3着内率
3歳 3-2-2-10 17.6% 29.4% 41.2%
4歳 3-1-2-13 15.8% 21.1% 31.6%
5歳 1-3-1-35 2.5% 10.0% 12.5%
6歳 2-3-2-35 4.8% 11.9% 16.7%
7歳 0-1-1-26 0% 3.6% 7.1%
8歳 1-0-2-9 8.3% 8.3% 25.0%
9歳 0-0-0-1 0% 0% 0%
4歳以下 6-3-4-23 16.7% 25.0% 36.1%
5歳以上 4-7-6-106 3.3% 8.9% 13.8%





なお、年齢が「5歳以上」だった馬のうち、“同年のJRA重賞”において3着以内に入った経験のなかった馬は3着内率5.1%と苦戦している。5歳以上の馬のうち、年明け以降の重賞で上位争いに食い込んでいない馬は評価を下げるべきだろう。〔表2〕

〔表2〕年齢が「5歳以上」だった馬の、“同年のJRA重賞”において3着以内に入った経験の有無別成績(過去10年)
経験の有無 成績 勝率 連対率 3着内率
あり 3-5-5-32 6.7% 17.8% 28.9%
なし 1-2-1-74 1.3% 3.8% 5.1%





1マイルのレースに実績のある馬が中心

過去10年の優勝馬延べ10頭中8頭は、“4大場(東京、中山、京都、阪神)で行われた500万下から上のクラス、かつ1600メートルのレース”において3着以内に入った経験のある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率11.0%とやや苦戦している。舞台は福島・芝2000メートルだが、2ハロン短い1600メートルのレースに実績がある馬を重視したい。〔表3〕

〔表3〕“4大場(東京、中山、京都、阪神)で行われた500万下から上のクラス、かつ1600メートルのレース”において3着以内に入った経験の有無別成績(過去10年)
経験の有無 成績 勝率 連対率 3着内率
あり 8-4-8-48 11.8% 17.6% 29.4%
なし 2-6-2-81 2.2% 8.8% 11.0%





なお、“4大場で行われた500万下から上のクラス、かつ1600メートルのレース”において3着以内に入った経験がなかった馬のうち、前走の着順が4着以下だった馬の3着内率は7.8%にとどまっている。ちなみに、それらの馬は2011年以降に限れば〔0・0・1・47〕(3着内率2.1%)とさらに苦戦している。1マイルのレースにこれといった実績がなく、前走の着順もいまひとつだった馬は過信禁物だ。〔表4〕

〔表4〕“4大場(東京、中山、京都、阪神)で行われた500万下から上のクラス、かつ1600メートルのレース”において3着以内に入った経験がなかった馬の、前走の着順別成績(過去10年)
前走の着順 成績 勝率 連対率 3着内率
3着以内 1-3-0-10 7.1% 28.6% 28.6%
4着以下 1-3-2-71 1.3% 5.2% 7.8%





外寄りの枠に入った馬が不振

過去6年の3着以内馬延べ18頭中14頭は、馬番が「1~9番」だった。一方、「10~16番」だった馬は3着内率9.5%と苦戦している。2桁の馬番で優勝を果たしたのは2004年のセフティーエンペラ(10番)が最後だ。もともと外寄りの枠に入った馬は苦戦していたレースだが、近年はその傾向が特に顕著なので注意しよう。〔表5〕

〔表5〕馬番別成績(過去6年)
馬番 成績 勝率 連対率 3着内率
1番 2-0-1-3 33.3% 33.3% 50.0%
2番 0-1-0-5 0% 16.7% 16.7%
3番 2-0-0-4 33.3% 33.3% 33.3%
4番 0-0-2-4 0% 0% 33.3%
5番 0-0-0-6 0% 0% 0%
6番 1-0-1-4 16.7% 16.7% 33.3%
7番 0-0-0-6 0% 0% 0%
8番 0-1-0-5 0% 16.7% 16.7%
9番 1-2-0-2 20.0% 60.0% 60.0%
10番 0-0-0-6 0% 0% 0%
11番 0-0-0-6 0% 0% 0%
12番 0-0-0-6 0% 0% 0%
13番 0-2-1-3 0% 33.3% 50.0%
14番 0-0-0-6 0% 0% 0%
15番 0-0-0-6 0% 0% 0%
16番 0-0-1-5 0% 0% 16.7%
1~9番 6-4-4-39 11.3% 18.9% 26.4%
10~16番 0-2-2-38 0% 4.8% 9.5%