実績馬と上がり馬の対決が見どころの菊花賞トライアル

菊花賞トライアルの神戸新聞杯は、春のクラシック好走馬の秋初戦となることが多い一方で、春の二冠に出走できなかった馬が力を付け、ここをステップに大舞台へ飛躍していくケースもある。昨年2着のキセキがまさにその代表例で、続く菊花賞でGⅠ初制覇を果たした。今年も春の活躍馬と夏の上がり馬との対決が期待できることだろう。過去10年の結果から、レース傾向を見ていくことにしたい。




阪神・芝2400メートル(外回り)

芝2000メートル(内回り)と同じホームストレッチの半ばからスタート。スタート直後に上り坂がある。1コーナーまでの距離は約350メートル。1コーナーから2コーナー、バックストレッチまではほぼ平坦で、外回りコースに入ってすぐ約100メートル続く上り坂がある。3コーナーから4コーナーにかけてはほぼ平坦で、4コーナーの途中(残り約600メートル地点)から直線の半ばまで緩やかに下っていく。直線距離は476.3メートル(Bコース使用時)。ゴール前には急な上り坂が待ち受ける。タフなコースで体力が必要とされ、最後の直線までその体力を残せるように、道中で消耗しない気性を持つ馬が好走しやすい。体力を温存できた馬たちが、最後の直線でスピード能力を競い合うレースとなる。

上位人気馬が安定

過去10年の単勝1番人気馬で2着以内に入れなかったのは、2009年のアンライバルド(4着)だけ。優勝馬10頭のうち9頭は3番人気以内で、下位人気で優勝したのは2009年のイコピコ(7番人気)だけだ。単勝オッズ別の成績でも上位人気馬が優勢だが、「7.0~9.9倍」の馬の成績がいまひとつ。また、「10.0~19.9倍」の馬が連対していない点も注意しておくべきかもしれない。〔表1〕〔表2〕

〔表2〕単勝オッズ別成績(過去10年)
単勝オッズ 成績 勝率 連対率 3着内率
1.9倍以下 4-2-0-0 66.7% 100% 100%
2.0~2.9倍 3-0-1-1 60.0% 60.0% 80.0%
3.0~6.9倍 1-4-3-4 8.3% 41.7% 66.7%
7.0~9.9倍 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
10.0~19.9倍 0-0-3-14 0% 0% 17.6%
20.0~29.9倍 1-1-1-10 7.7% 15.4% 23.1%
30.0~99.9倍 0-3-1-33 0% 8.1% 10.8%
100倍以上 0-0-0-48 0% 0% 0%





〔表1〕単勝人気別成績(過去10年)
単勝人気 成績 勝率 連対率 3着内率
1番人気 7-2-0-1 70.0% 90.0% 90.0%
2番人気 1-2-3-4 10.0% 30.0% 60.0%
3番人気 1-2-2-5 10.0% 30.0% 50.0%
4、5番人気 0-0-3-17 0% 0% 15.0%
6~8番人気 1-4-1-24 3.3% 16.7% 20.0%
9番人気以下 0-0-1-67 0% 0% 1.5%





日本ダービーから臨んだ馬が優勢

過去10年の出走馬の前走別成績を調べると、優勝馬10頭のうち8頭は前走が日本ダービーだった。日本ダービー以外のレースから臨んだ馬の中では、前走が1000万下クラスだった馬が2着に3回、3着に4回入っているが、「別定戦」だった馬より「ハンデ戦」だった馬の方が好走率が高くなっている。〔表3〕

〔表3〕前走別成績(過去10年)
前走 成績 勝率 連対率 3着内率
日本ダービー 8-6-3-27 18.2% 31.8% 38.6%
ラジオNIKKEI賞 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0%
その他のJRA重賞 0-0-1-11 0% 0% 8.3%
オープン特別 0-0-1-8 0% 0% 11.1%
1600万下 1-0-0-4 20.0% 20.0% 20.0%
1000万下の別定戦 0-1-2-19 0% 4.5% 13.6%
1000万下のハンデ戦 0-2-2-15 0% 10.5% 21.1%
500万下 0-0-0-25 0% 0% 0%
その他のレース 0-0-0-2 0% 0% 0%





次に、前走が日本ダービーだった馬について、日本ダービーでの着順別に成績をまとめると、日本ダービーで1着だった馬は5頭のうち4頭が勝利を挙げ、残る1頭は2着となっている。ダービー2着馬も6頭のうち5頭が2着以内に入っており、世代の頂点を決める日本ダービーで上位に入っていた馬は素直に信用すべきだろう。対して、日本ダービーで6着以下に敗れていた馬が巻き返して優勝した例はなく、2着になったのも2014年のサウンズオブアース(日本ダービー11着)だけだ。〔表4〕

〔表4〕前走が日本ダービーだった馬の、日本ダービーでの着順別成績(過去10年)
日本ダービーでの着順 成績 勝率 連対率 3着内率
1着 4-1-0-0 80.0% 100% 100%
2着 3-2-0-1 50.0% 83.3% 83.3%
3~5着 1-2-0-4 14.3% 42.9% 42.9%
6~9着 0-0-1-9 0% 0% 10.0%
10着以下 0-1-2-13 0% 6.3% 18.8%





重賞での成績に要注目

過去10年の神戸新聞杯では、「5走前までに重賞で、単勝5番人気以内で4~6着」という成績を持っていた馬が“毎年1頭ずつ”2着以内に入っている。昨年も優勝したレイデオロがこれに該当していた。今年もそういった成績を持っている馬が出走しているかどうか、チェックしておくことをお勧めしたい。〔表5〕

〔表5〕5走前までに重賞で、単勝5番人気以内で4~6着という成績があった神戸新聞杯連対馬一覧(過去10年)
年度 着順 馬名 該当レース
2008年 2着 ブラックシェル 3走前 皐月賞 2番人気 6着
2009年 1着 イコピコ 前走 ラジオNIKKEI賞 3番人気 4着
2010年 1着 ローズキングダム 2走前 皐月賞 2番人気 4着
2011年 2着 ウインバリアシオン 4走前 きさらぎ賞 1番人気 4着
2012年 1着 ゴールドシップ 前走 日本ダービー 2番人気 5着
2013年 1着 エピファネイア 3走前 弥生賞 1番人気 4着
2014年 1着 ワンアンドオンリー 2走前 皐月賞 4番人気 4着
2015年 2着 リアルスティール 前走 日本ダービー 2番人気 4着
2016年 2着 ミッキーロケット 5走前 スプリングS 2番人気 5着
2017年 1着 レイデオロ 2走前 皐月賞 5番人気 5着
  • 注記:該当レースが複数ある場合は、直近のものを掲載